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肩こり改善の考察

今回は、数十年来の肩こりの改善で来られた患者さんの例を考察します。

 

<患者さん>

 

・女性(40代後半)

 

<症状>

 

・肩こり

・たまに頭痛

・寝つきが悪い

・起床時身体がだるい

・夢を良く見る

・イライラしやすい

 

<今まで試みた対処法>

 

・首に合わせた枕(合うと感じるものが無い)

・整体(数日間は楽だが、その後は元に戻る)

・鍼(数日間は楽だが、その後は元に戻る)

・マッサージやストレッチ(その時だけという感覚)

・ヨガ(余計に悪化した)

・カイロプラクティック(骨盤矯正・姿勢矯正を受けたが変わらず)

 

<問診>

 

これらの情報を元に検査をし、整形外科的問題を除去。肩こりの症状を強く感じるが、毎日では無く楽な日もあるということで、筋膜・筋肉・骨など構造的要因を排除。楽な日には筋膜が剥がれているということは考えられない。姿勢も悪いが、日によってころころ変化しているということも考えにくい。神経系の働きを調整することにする。

 

<施術>

 

早速アクティベータメッソドにて検査&調整。足部から後頭骨まで重点ポイントのみの検査で初回は行う。本人は腰痛などは感じていないが、骨盤部から腰椎・胸椎・頸椎・後頭骨とまんべんなく神経系の問題個所がありアクチベーター器でアプローチを行う。施術自体は痛みも無く15分程度で終了。

 

<1週間後の結果>

 

自己申告ではあるが、1週間肩こりを感じなかったそうです。睡眠も取りやすく、熟睡している感覚が久しぶりに感じれた様です。頭痛も有りませんでした。

 

<考察>

 

慢性的な症状にはメンタルの問題が大きく関わっていることは明らかであるが、今回の結果から分かることは、筋膜や筋肉の緊張自体にアプローチしなくても症状が改善した点です。筋膜や筋肉をメインにアプローチする施術所であれば確実にそれらを対象にしていたことでしょう。

 

今回の患者さんの場合でも確実に筋膜の癒着や捻じれなどは存在しています。しかし、それらにアプローチしなくても改善したということは、必要のないアプローチであったということです。

 

当院でも筋膜に対するアプローチはします。しかし、目的は肩こりを改善することであり筋膜リリースを行うことではありません。

 

まだ施術から1週間しか経っていないのでこれから必要なアプローチが追加される可能性はありますが、5回程度はアクティベータメッソドのみでアプローチします。患者さん自身も構造的な問題から離れ、機能的問題を意識するように努力して頂いたことが改善の大きな後押しになったことは間違いありません。